共同生活〜蜜〜

承諾したつもりもないし…許したつもりもないし…納得したつもりもない…けど僕のそばから離れられるのも嫌われられるのも嫌だから…喜んでる…あなたは誰のモノ?

〜社宅へ〜

2ヶ月ぶりにカナコさんと会いました。

もちろん待ち合わせ場所はいつもの場所です。カナコさんがLINEで(あの場所に…)って…僕とカナコさんしか分からない待ち合わせ場所です。こんな嬉しいことありません。


待ち合わせのあの場所から僕の住む社宅までは約20キロはあります。僕は車の免許がないので社宅まで行くには電車移動です。僕はカナコさんが駅から出てくるのをずっと見てたのですが待ち合わせの時間を過ぎても来ませんでした。僕はカナコさんにLINEで(まだ来ませんか?)と言うと(はぁ?もういるし!)と…僕はキョロキョロ周りを見渡してもカナコさんはいませんでした。


すると僕の目の前に停まっていた車の窓ガラスが開きカナコさんが「ひさし!」と呼んでいました。僕はカナコさんが乗る車に近づき「カナコさん車持ってるんですか?」、「当たり前じゃん!」と…カナコさんは車で待ち合わせ場所に来ました。


僕は車のことは全然分かりませんが僕の苦手なタイプの車…っていうかヤンキーが乗りそうな感じの車とでも言えばいいのか…。

僕はその車の助手席のドアを開けると「後ろに乗って!」と言われました。僕は「前じゃなくていいんですか?」と聞くと「まだ前に男乗せたことないのになんでひさしを乗せないといけないの?あり得ないじゃん!」、「はい、そうですね…」と何故だか納得してしまいました。


社宅まで僕がナビの代わりに道案内をして社宅まで行きました。でも道案内というのは難しいと思いました。右折、左折をタイミング良く言わないとその方向に曲がれないという…僕が「そこ左折です」と言うと「遅ぇーよ!」だったり「次右折です」と言うと一つ前の違う道で「ここ?一通だよ!行けねぇよ!」と…そんな何も出来ない僕にカナコさんは「役立たず!」とか「クソ人間!」と言われ続けました。


ボロクソ言われながらも何だか僕は楽しかったし車内という密室の中で同じ空気を吸ってるなんて幸せでした。それにカナコさんが車を運転する姿は素敵でした。


そんなこんなで社宅の前に着くとカナコさんが「ここ?結構立派じゃん!ひさしにはもったいないな!」、「あっ…ありがとうございます!でもお風呂ないです…」、「風呂なんて無くていいだろ!キッチンの水で洗え…大した体じゃねぇんだからよぉ」、「いや、水は…」、「はぁ?水はなんだよ!」、「いや、水だと冷たいかなぁって…」、「だからなんだよ!水で洗えつったら洗えばいいんだよ!怒らせたいの?」、「いや…違います…ごめんなさい…」と…カナコさん怖いです。


僕は車を持ってないので社宅の僕専用の駐車場にカナコさんの車を停めて社宅へ…社宅は5階建てで僕の部屋は3階のちょうど真ん中の部屋です。エレベーターは無いので階段で3階に行き3階の踊り場でカナコさんが「あのさ、さっきのことなんだけど…」と言ったと思ったらカナコさんが急に僕の首を片手で激しく掴んで「生意気な口きくんじゃねぇよ!」と怒り「分かった?」と優しい口調で言われて僕は「はい…分かりました」と…。


なんとなくカナコさんは怒りっぽい性格なのかなぁと思っていましたがかなりの短気だとこの時に思いました。でもドMの僕は短気な女性が合うのかも知れないです。