共同生活〜蜜〜

承諾したつもりもないし…許したつもりもないし…納得したつもりもない…けど僕のそばから離れられるのも嫌われられるのも嫌だから…喜んでる…あなたは誰のモノ?

移動…

〜暴力賛成〜

とうとうカナコさんが僕の部屋に来ました…というか来てくれました。

玄関に入った瞬間カナコさんが「臭ぇー!」を連発しながら部屋の中を見渡して棚やら入れ物、クローゼットの中を開けて物色し始めました。すると「なんだよコレ!AV?ってどんだけあんだよ…M男…調教…女王様…リンチ?お前はどんだけだよ!全部…(笑)どうしようもないな(笑)」…それでも僕は嬉しく思えましたし、そのAVのジャケットを見てくれたことも嬉しく、そして興奮しました。


でも、ありがたいことですがまだまだカナコさんの暴言が止まりませんでした。

「よくこんな臭ぇーとこで生活出来んな!」「布団も汚ねぇしよ…」「なんでティッシュ3箱も置いてんだよ!」「ひさし!このシミなんだよ!お前の汁?」「いつ掃除した?今日来るって分かってんだからゴミ箱…おめぇーゴミ箱の中…ティッシュしかねぇんじゃね?」…僕は「いえ…ティッシュだけではない…と思います」と言うとカナコさんがゴミ箱を足で蹴り床にゴミ箱の中を散らかして「ティッシュだけじゃねぇかよ!」と言って僕の頭を平手打ちしてきました。


するとカナコさんは気づきました。

「ひさし?冷蔵庫は?」と…僕の部屋には冷蔵庫がありません。今まで外食で済ませてきたので冷蔵庫が必要と思わなかったからです。「冷蔵庫もない!レンジすらも…ジャーも?お前、何も生活出来てねぇじゃんか!ただ素泊まりしてるだけの部屋!こんなとこに長居は出来ねぇな!」と言われて僕は「そんなこと言わないでください…まだ居てください…冷蔵庫とか買いますから…」、「買っても買わなくても私には関係ないしどっちでもいいし!もう来ることはないだろうし…!」、「えっ?もう来てくれないんですか?」、「こんな臭ぇーとこに誰が来るんだよ!それに何も無いのに!」、「ごめんなさい…あの〜…あの…」と言うとカナコさんに足を蹴られて「あの、あの止めろ!ウゼーから!言いたいことあるならすぐ言え!めんどくせーから!分かった?」、「はい、ごめんなさい…」と言ったら頬にビンタされました。


「分かったか聞いてんだよ!だれが謝れって言った?…で分かった?」、「分かりました!ごめんなさい!」と言ったらまたビンタです…僕は「どっ…どうして?」と聞くと「だからさ、なんで謝る?分かったなら分かりましただけでいいんだよ!わざとやってんのか?」、「いえ違います…わざとじゃないです…ごめっ…あっ…いえっ…はい…分かりました…」、「あのとかすぐ謝ってきたら…どうなるか分かるよな?止めろよ!」


カナコさんはちょっとしたことで手や足が出るので痛いですけどなんか…でも、蹴られるよりビンタの方が好きです。痛いけど肌と肌が触れる瞬間があるからなんです。

〜社宅へ〜

2ヶ月ぶりにカナコさんと会いました。

もちろん待ち合わせ場所はいつもの場所です。カナコさんがLINEで(あの場所に…)って…僕とカナコさんしか分からない待ち合わせ場所です。こんな嬉しいことありません。


待ち合わせのあの場所から僕の住む社宅までは約20キロはあります。僕は車の免許がないので社宅まで行くには電車移動です。僕はカナコさんが駅から出てくるのをずっと見てたのですが待ち合わせの時間を過ぎても来ませんでした。僕はカナコさんにLINEで(まだ来ませんか?)と言うと(はぁ?もういるし!)と…僕はキョロキョロ周りを見渡してもカナコさんはいませんでした。


すると僕の目の前に停まっていた車の窓ガラスが開きカナコさんが「ひさし!」と呼んでいました。僕はカナコさんが乗る車に近づき「カナコさん車持ってるんですか?」、「当たり前じゃん!」と…カナコさんは車で待ち合わせ場所に来ました。


僕は車のことは全然分かりませんが僕の苦手なタイプの車…っていうかヤンキーが乗りそうな感じの車とでも言えばいいのか…。

僕はその車の助手席のドアを開けると「後ろに乗って!」と言われました。僕は「前じゃなくていいんですか?」と聞くと「まだ前に男乗せたことないのになんでひさしを乗せないといけないの?あり得ないじゃん!」、「はい、そうですね…」と何故だか納得してしまいました。


社宅まで僕がナビの代わりに道案内をして社宅まで行きました。でも道案内というのは難しいと思いました。右折、左折をタイミング良く言わないとその方向に曲がれないという…僕が「そこ左折です」と言うと「遅ぇーよ!」だったり「次右折です」と言うと一つ前の違う道で「ここ?一通だよ!行けねぇよ!」と…そんな何も出来ない僕にカナコさんは「役立たず!」とか「クソ人間!」と言われ続けました。


ボロクソ言われながらも何だか僕は楽しかったし車内という密室の中で同じ空気を吸ってるなんて幸せでした。それにカナコさんが車を運転する姿は素敵でした。


そんなこんなで社宅の前に着くとカナコさんが「ここ?結構立派じゃん!ひさしにはもったいないな!」、「あっ…ありがとうございます!でもお風呂ないです…」、「風呂なんて無くていいだろ!キッチンの水で洗え…大した体じゃねぇんだからよぉ」、「いや、水は…」、「はぁ?水はなんだよ!」、「いや、水だと冷たいかなぁって…」、「だからなんだよ!水で洗えつったら洗えばいいんだよ!怒らせたいの?」、「いや…違います…ごめんなさい…」と…カナコさん怖いです。


僕は車を持ってないので社宅の僕専用の駐車場にカナコさんの車を停めて社宅へ…社宅は5階建てで僕の部屋は3階のちょうど真ん中の部屋です。エレベーターは無いので階段で3階に行き3階の踊り場でカナコさんが「あのさ、さっきのことなんだけど…」と言ったと思ったらカナコさんが急に僕の首を片手で激しく掴んで「生意気な口きくんじゃねぇよ!」と怒り「分かった?」と優しい口調で言われて僕は「はい…分かりました」と…。


なんとなくカナコさんは怒りっぽい性格なのかなぁと思っていましたがかなりの短気だとこの時に思いました。でもドMの僕は短気な女性が合うのかも知れないです。